政府資料を読み解く:2026年度税制改正の核心
こどもNISA研究所
編集部
専門家の要約
2026年度税制改正でこどもNISA(未成年者特定累積投資勘定)が創設。年間60万円、非課税保有限度額600万円。2027年1月開始予定。
重要なポイント
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年間投資上限は60万円(月5万円)
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非課税保有限度額は600万円
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2027年1月からの施行を目指して制度設計が進行中
2025年12月26日、政府・与党は「令和8年度(2026年度)税制改正大綱」を決定しました。本改正は、資産所得倍増プランの総仕上げとして、若年層の資産形成支援を強力に推し進める内容となっています。
1. こどもNISA(未成年者特定累積投資勘定)の創設
最大の焦点は、こどもNISA(未成年者特定累積投資勘定)の創設です。大綱では、0歳〜17歳を対象に年間投資上限60万円、非課税保有限度額600万円の制度が明記されました。
月額換算で5万円の積立が可能となり、10年間で非課税枠の上限に達することができます。18歳到達時には成人NISAへ自動移行し、非課税のまま運用を継続できます。
2. 対象商品と指数(インデックス)連動ファンド
こどもNISAでは、成人のつみたて投資枠と同様、金融庁が定める基準を満たした投資信託が対象となります。その中心は「インデックスファンド」と呼ばれる、特定の株価指数に連動する投資信託です。
指数(インデックス)とは?
株価指数とは、複数の株式の価格を一定のルールで平均化した数値です。市場全体の動きを把握するための「ものさし」として使われます。
代表的な指数
| 指数名 | 対象地域 | 特徴 |
|---|---|---|
| MSCI ACWI | 全世界 | 先進国23カ国+新興国24カ国、約3,000銘柄。「オルカン」の連動対象 |
| S&P500 | 米国 | 米国を代表する大型株500銘柄。Apple、Microsoft等を含む |
| MSCI Kokusai | 先進国(日本除く) | 日本を除く先進国22カ国、約1,300銘柄 |
| TOPIX | 日本 | 東証プライム市場の全銘柄、約2,000社 |
なぜインデックスファンドが推奨されるのか?
- 低コスト:信託報酬(運用手数料)が年0.1%以下のものも多い
- 分散投資:1本で数百〜数千の企業に自動分散
- 透明性:指数に連動するため、値動きの理由がわかりやすい
- 長期実績:過去30年、全世界株式は年平均約5〜7%のリターン
3. 手続きの「デジタル化」推進
実務面での大きな変更点は、口座開設プロセスの簡素化です。マイナンバーカードを用いた公的個人認証サービスとの連携により、住民票の写し等の書類提出が不要になる方向で調整が進んでいます。
改正後の手続きイメージ
- 親による代理申請のオンライン完結
- 住民票等の紙書類の提出撤廃
- 金融機関間の口座変更手続きの迅速化
4. 制度開始に向けた準備
こどもNISAは2027年1月1日からの開始が予定されています。口座開設の受付は2026年秋頃から各証券会社で開始される見込みです。
親御さんへのアドバイスとしては、まずはご自身の新NISA枠(年間360万円)の活用状況を見直し、お子様分の資金余力がどの程度あるかを試算しておくことをお勧めします。